静嘉堂文庫美術館で「THE MASKS: 仮面に魅せられた人々」が開催。「木鬼面」のほか同館所蔵の能面67点も全公開
概要
東京・丸の内の静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)で、展覧会「THE MASKS: 仮面に魅せられた人々」が11月21日から2027年1月17日まで開催される。本展は、近世から近代にかけて古い仮面に魅せられ、蒐集し、あるいは模刻した人々の眼差しをたどる試みである。18〜19世紀の「鬼面」が紹介され、北海道の名付け親であり大蒐集家として知られる松浦武四郎が遺した《木鬼面》や《鬼面鈴》をはじめ、当時の文人たちの交流や考証の足跡を紹介する。また、加納鉄哉(1845〜1925)による超絶技巧の「古面再現」にも焦点を当て、アーネスト・フェノロサや岡倉天心らの古社寺調査に同行し、東京美術学校の初代彫刻教諭も務めた鉄哉が、奈良時代の伎楽面や追儺面をもとに独自の解釈を加えてつくられた静嘉堂所蔵の仮面18面を一堂に展示する。さらに、静嘉堂が所蔵する能面67点も全点公開される。新潟・新発田藩主の溝口家に伝来した能面全67点と収納用の面箪笥に加え、初公開となる能面意匠の工芸品も披露される。あわせて、50代を過ぎて能楽に傾倒した静嘉堂創設者・岩崎彌之助のコレクションを通じ、近代日本の実業家を魅了した能の世界にも迫る。なお本展では、アーティストデュオ・Nerhol(ネルホル)による特別展示も実施し、ポートレートや木の化石(珪化木)を用いた作品を通じ、現代美術の視点から「顔」や「仮面」の意味を問い直す。
(出典:美術手帖)