テート美術館 ターナー展――崇高の絵画、現代美術との対話
概要
2025年に生誕250周年を迎えたJ.M.W. ターナー(1775~1851)は、移ろう光や大気、荒れ狂う海や空、産業革命期の蒸気や煤煙など、世界の定まらない諸相を描き、絵画の可能性を実験的に拡張した変革者である。本展は、世界最大のターナー・コレクションを誇るロンドンのテート美術館の所蔵品から油彩画や水彩画など80点以上を紹介する回顧展だ。ターナーの作品群をテーマごとに再編し、ゆるやかな時系列に沿って展示するだけでなく、戦後や現代の芸術作品を各章で併置して対話させることで、その問題意識が時空を超えて後世のアーティストたちと響きあうことに眼を向ける。たとえばアメリカの抽象表現主義の画家たちの「抽象的崇高」の意識を検証し、オラファー・エリアソン(1967~)の作品を介して気候変動問題に眼を向け、オトリス・グループ(2002年結成)の映像作品を通じて植民地主義や奴隷貿易、脱植民地化や資本主義の再考といった課題に迫る。会期は2026年10月24日から2027年2月21日まで。
(出典:美術展ナビ)