メトロポリタン美術館で開催された献茶式。ナカヤマン。《蓮葉の 繁る池水 所無み 旅空なる 人が宿さず (NØT) FLASH》レビュー(評:中村公彦)
概要
ニューヨークのメトロポリタン美術館で、日本の陶芸に焦点を当てる展覧会「The Infinite Artistry of Japanese Ceramics」が2027年8月8日まで開催中。同展の関連トークイベントの締めくくりとして、現代アーティスト・ナカヤマン。によるパフォーマンス作品《蓮葉の 繁る池水 所無み 旅空なる 人が宿さず (NØT) FLASH》(2026)が披露された。本作は献茶式の形式をとり、墨色の着物姿のナカヤマン。が畳の上で茶器を清め、抹茶を点てる一連の動作を披露するが、茶の供じ先にはガンプラや赤い薔薇の花びら、GUCCIのスニーカーが置かれ、伝統的な茶の湯と現代的なオブジェクトが併置される。レビューでは、ナカヤマン。の近年の芸術実践を概観し、トークイベントでの議論と日本ギャラリーの展示を参考に本作を分析。さらに、本作を米国における日本茶文化の受容史に位置づけ、120年前に『茶の本』を著した岡倉覚三(天心)と比較検討することで、米国での日本文化発信が抱える未決の課題を提示する。
(出典:Tokyo Art Beat)