編集雑記……64──熊本市現代美術館の地震後のレポートから
概要
2026年7月28日に発生した令和8年熊本地震から3カ月が経過したことを受け、本稿は熊本市現代美術館(CAMK)の副館長・坂本顕子氏によるキュレーターズノートを紹介する編集雑記である。CAMKは館内被害への対応を進め、地震の8日後にフリーゾーンを、12日後には企画展を再開した。作品の点検やクリーニング、職員自身の被災、後から判明した漏水など、再開の知らせの内側にある確認や判断、作業の積み重ねが綴られている。また、CAMKの「文化的処方推進室」は東京藝術大学、熊本市、熊本大学と連携し、フリーゾーン再開に合わせて館内のくつろげる場所を紹介する「ひとやすみくじ」を用意し、ジェームズ・タレルの作品があるホームギャラリーで寝転んで過ごせる「書籍浴・美術浴」も開催した。さらに、自宅や図書館が被災して勉強場所を失った学生のために創作室を開放した。筆者は、美術館の再開が展覧会を見る機会だけでなく、それぞれの時間を過ごせる場所を戻すものであったと感想を述べている。
(出典:artscape)