テレビ美術の手法でデザインされた常設カラオケルーム。「Gothic HORROR ROOM」がビッグエコー渋谷センター街本店に
概要
第一興商は、カラオケ ビッグエコー渋谷センター街本店にコンセプトルーム「Gothic HORROR ROOM ~魔女の迎賓室~」をオープンした。企画・デザインは、テレビ番組のセット美術を長年手がけてきた日本テレビアートが担当。第一興商がコンセプトルームの企画・デザインを外部パートナーに依頼するのは初めてとなる。
第一興商はこれまで「推し色ルーム」や「ファンタジールーム」など自社企画で、歌うこと以外の利用シーンを広げてきたが、アーティストや作品とのコラボは期間限定のため、長期的に常設できるIPに依存しない独自の世界観を持つ空間づくりが課題だった。そこで着目したのが、テレビ美術とカラオケルームの共通性である。テレビ美術はカメラの画角内で世界観を完結させる一方、カラオケボックスも限られた室内でひとつの世界を成立させる空間である。日本テレビアートは企画提案からデザイン図面・パース、小物選定、ディスプレイディレクションまで一貫して担当した。
完成した「Gothic HORROR ROOM ~魔女の迎賓室~」は、妖しく揺れるろうそくの灯や薬瓶が並ぶ薄暗い洋館をイメージした没入型空間。ピンクと紫を基調に、カラオケルーム特有の暗さを演出に取り込み、写真撮影にも適した照明計画を施している。一方、撮影後に撤去される番組セットとは異なり、カラオケルームは日常的に長期間使用されるため、装飾の固定方法や素材には安全性と耐久性を求め、利用者が直接触れる箇所にも配慮。モニター越しではなく至近距離から見られることを前提に、グラフィックの解像度や仕上げの精度も調整している。テレビ美術で培われた「限られた空間の中に世界観をつくる」手法を常設の商業空間へ応用した今回の取り組みは、カラオケルームを歌唱のための場所から、滞在そのものを楽しむ体験空間へと広げる試みとなっている。
(出典:AXIS)