松房子|中島崇個展 水跡 – traces of energy –
概要
富山県入善町の下山芸術の森発電所美術館で「中島崇個展 水跡 – traces of energy -」が開催された。1926年築の水力発電所を転用した同館で、中島はこれまで用いてきたストレッチフィルムを、かつて発電所を流れた水の痕跡を伝える媒体として用いた。本展は1階の《水跡 mizu-ato》と2階の《JACOB ヤコブ》の2作品からなる。1階ではタービンを取り外した導水管の空洞に対面する壁との間に透明フィルムを平行に張り、光の反射で水力の膨大な水量や水圧を想起させ、鑑賞者が内部に入れるスペースも設けた。2階の《JACOB ヤコブ》は垂直にフィルムを設置し、水の循環のイメージを表す。中島は梱包資材を空間を再定義するメディウムへ転換する試みだと述べており、身近な素材が光や水のイメージを伝える空間となった。
(出典:artscape)