連載 中島りか 新しい死者の書 第四回
概要
筆者は、愛知県での自衛隊ヘリ墜落事故をきっかけに、死者と向き合うことの困難さと、メディアや政治による「死者の消費」について考察を深める。沖縄への旅を通じて、強制的な集団自決の歴史や、戦後も続く基地問題、そして慰霊碑が直面する破壊や政治的干渉といった複雑な現実を目の当たりにする。
また、沖縄の歴史が日本の戦後教育や政治的イデオロギーによってどのように書き換えられてきたか、そして「集団自決」という言葉に込められた軍の意図について疑問を呈する。最終的に、戦争の犠牲者として扱われる女性や子供の多さ、そして現代の軍拡やアートウォッシングの問題に触れ、加害性と被害の狭間で揺れる社会における表現者の責任と、歴史を継承していくことの重要性を訴えている。
(出典:ART iT)