松房子|世田谷美術館ミュージアム コレクションⅠ「武蔵野・再考──写真家たちの武蔵野と向井潤吉の写真」
概要
世田谷美術館で開催されたコレクション展「武蔵野・再考──写真家たちの武蔵野と向井潤吉の写真」を紹介する記事です。本展は、画家・向井潤吉と4名の写真家(島田謹介、師岡宏次、田沼武能、金村修)の視点を通し、武蔵野の土地が約100年にわたりどのように変遷してきたかを探求しています。
特に、向井潤吉の制作プロセスに焦点を当て、彼が絵画の構図を決定するための「下絵」として写真をどのように活用していたかを明らかにしています。展示では、向井の絵画とそれに対応する写真が対比され、写実的な記録としての写真ではなく、絵画の基盤としての写真の役割が示されています。
また、展示の後半では、1950年代から2010年代にかけての武蔵野の風景の変化を、島田、師岡、田沼、金村の各写真家による作品を通じて辿ります。広大な武蔵野の自然が、農村へと変わり、そして現代の荒廃した風景へと移り変わる様子を、多角的な視点から描き出しています。
(出典:artscape)