山﨑健太|劇団「薔薇族」『ミュージカル薔薇族’70』
概要
シンガーソングライターで2000年生まれの外崎銀河が創設した劇団「薔薇族」は、1971年に創刊された同名のゲイ雑誌に着想を得て、ミュージカル『薔薇族’70』で旗揚げ公演を行った。新宿二丁目のスペースで2026年6月に上演されたこの作品は、1971年の時代設定で、雑誌の文通欄を通じて交流を深める6人の登場人物の群像劇を描く。劇団名と作品名は、かつて蔑称だった「クィア」と同様に、当事者が自らを肯定する言葉として「薔薇族」が使われるようになってほしいという願いと、日本の演劇界におけるクィア当事者の可視化という問題意識から付けられた。作中では、皆婚社会だった当時の矛盾や、世代を超えた希望の継承が探求される。レビューは、音楽の質の高さを評価しつつ、妻の人物描写の浅さや、狭い舞台での演出上の課題も指摘している。
(出典:artscape)