塚田優|生成AIという人工プラトン主義のゆくえ──レフ・マノヴィッチ、エマニュエーレ・アリエッリ『人工美学 生成AI・アート・ビジュアルメディア』/後編
概要
本書『人工美学』の後編として、レフ・マノヴィッチとエマニュエーレ・アリエッリによる生成AIと芸術の関係についての考察が紹介されています。著者たちは、生成AIが潜在空間から無限の可能性を「予測」し、それによって作品を「想像上のイデア」から抽出されたものと見なすことができると論じ、この過程を「人工プラトン主義」と呼んでいます。この概念は、AIをヨーロッパの知的伝統に位置づける試みであると同時に、思想史の反復とも解釈できる可能性も示唆されています。また、AIが社会に浸透する中で、人間は「ごく狭い領域」で独自の価値を見出すべきだというマノヴィッチの主張も紹介されています。本書は、ChatGPTや画像生成AIの普及という時代背景の中で、AIの技術的進歩に流されない知的な姿勢を保つことの重要性を強調しています。
(出典:artscape)